◆S50.11.12 東京高裁 昭和48(行コ)26 更正処分取消請求控訴事件(6)◇
、控訴人から右住宅を購入したものとして、公社に支払う頭金一三〇万円のほかに、控訴人に対し、「住宅購入代金」として金七〇万円を支払つた。抽せんによらないで公社の住宅を購入しえたところから当然のこととして支払つたものである。その際、Eは控訴人から、昭和三九年一二月一二日付金三〇万円、昭和四〇年六月三〇日付金四〇万円の二通の領収書を受取つたが、そこにはいずれも、但書として「借入金として年一分の利息を、昭和四一年三月末日より毎年三月末日に支払致します」と書かれている。同人は右の七〇万円を返えしてもらうつもりはなかつたが、控訴人の係りの者から「対外的には借りたことにしておいてくれ」と頼まれたので、このような領収書の発行をうけたものと考えていた。控訴人はその後Eに対し昭和四一年五月に同年度分の利息として金七、〇〇〇円を支払い、その後も昭和四五年まで毎年五月頃にその年分の利息として各七、〇〇〇円の支払をした(以上この項の認定は、前掲証拠のうち主として甲第一一号証の五の(1)ないし(7)、乙第七号証の一、二、乙第二六号証による)。
(ロ) Fは本件住宅三〇四号室購入の際に、控訴人との間に別紙一のような契約書を作成した。同人は公社に支払う頭金のほかに控訴人に対し金七〇万円を支払うについて、無抽せんで入居できるのであるから、世間でいわれている礼金のようなものを支払うのは当然と考えていたし、もともと右室についてはその所有権は控訴人にあると信じていたので別に疑問をもたなかつた。Fはその際に控訴人の係りの者から「この七〇万円は借入金ということになつており、年一分の利息がつくので受取つて下さいよ」といわれたが、その返還をうける期待はしていないので、それに利息がつくというのはおかしいと思つたが、特にたしかめてみなかつた。同人はその後昭和四三年九月になつて控訴人から利息と称して金員の支払を受けるまで、右七〇万円について利息の支払をうけたことはない(以上この項の認定は前掲証拠のうち、主として乙第一〇号証の二、乙第二七号証による)。
(ハ) Gは、本件住宅二〇四号室購入の際に、控訴人との間に別