◆S50.11.12 東京高裁 昭和48(行コ)26 更正処分取消請求控訴事件(10)◇
べきである。
なお、控訴人が本件更正決定の後にした措置およびそれが右の認定の妨げとならないことについて、原判決の一八枚目裏八行から一九枚目裏九行までの記載(ただし一九枚目表一〇行から一一行の「甲第一一号証の二」を「甲第一一号証の二の(1)から(3)まで」と訂正する)をここに引用する。ところで、原審証人上島嶌の証言によると、被控訴人は本件更正に際し、調査の結果、控訴人が入居者から収受した原判決別表記載の金員は「入居権移譲の対価」もしくは「物件移譲の対価」、庭園のある住宅については「庭園の使用権の対価をも含めて」と判断し、これを「特定入居者よりの権利等譲渡収入」と表現したものであることが認められる。そして本訴においても被控訴人は二次的にではあるが「入居権を移譲したことの対価」などと主張している。しかし、前記認定の事実によると、庭園については別として、本件住宅自体については、控訴人は「移譲」することのできる「権利」と云えるようなものをもつていなかつたのである。前に説明した本判決添付の別紙一および三・四の各契約書の中には、一たん控訴人が公社に頭金を支払つて公社から住宅の譲渡をうけ、これを更に控訴人からF、G、Hらに譲渡する趣旨の記載があるが、前掲乙第八号証および成立に争いのない乙第一三号証の一・二によると、公社は控訴人の推せんによつて二〇三号二〇四号および三〇四号の各室については、一たんM、N、Oなる者をそれぞれ譲受人と定め、これらの者から頭金各一三〇万円を受領したが、その後控訴人から被推せん者変更の申出があつたので、右三名に対する住宅の譲渡を解消して、受領ずみの頭金を返還し、あらためて控訴人の推せんにより二〇三号室についてはHを、二〇四号室についてはGを、三〇四号室についてはF(控訴人が公社に対し以上三室について右三名を入居者として推せんしたことは、当事者間に争いがない。)を譲受人として、これらの者との間に直接の売買契約(長期分譲住宅契約)を結び、同人らから頭金の支払をうけた事実が認められる。本判決添付の別紙一および三・四の記載によると、右のM、NおよびOなる者は、控訴